2020年から小学校で英語教育が必修科されて4年目。
『外国人の先生とのやりとりが楽しくて英語が好き!』という子どもたちが増えています。
でも一方では英語が苦手と感じる子が増えているのも事実。
中学校の前に英語を苦手になって欲しくない…
この記事では保護者のそんなお悩みを解決する方法をくわしく解説しています。
小学校で英語を苦手にならないためのヒントにしてみてくださいね!
この記事でわかること
- 小学校英語の問題点
- 英語が苦手になる5つの理由
- 英語が楽しくなる学習方法
小学校英語の問題点
小学校で英語が教科になって4年経ちました。
私も日々英語を指導していて小学校の英語が当たり前になってきたことを実感しています。
その理由は中学校の英語が『ここは小学校で勉強したよね?』という学習内容になっているから。
でもそれはあくまでもカリキュラムの話なんです。
実は小学校で英語が始まり苦手な教科と感じているお子さんは全体の3割にものぼります。
小学校英語の目標とは?
2020年から実施された英語の指導内容はかなりのボリュームです。
英語の4技能(聞く・話す・読む・書く)をバランスよく身につける内容になっており主に聞く・話す力が中心。
小学校の英語授業数を見ると
- 3・4年生は年間35時間(週1コマ)
「聞く・話す」力をつける - 5・6年生は年間70時間(週2コマ)
「聞く・話す・読む・書く」力をつける
3・4年生まではお友達との英語のやりとりが中心で英語が『楽しい』と感じられる場面も多いです。
内容も自己紹介や相手に簡単な質問をするなど取り組みやすい内容。
一方5・6年生になると文法的にも難しくなり会話も複雑になっています。
6年生の教科書では後半に『私たちは10月に京都に行きました』のような過去形も出ています。
この頃から英語を難しく感じるんですね…
評価のポイントは発表力
小学校英語の評価ポイントはズバリ『自分の意見を表現すること』
つまり発表力。
積極的に授業で発言できる子どもが評価されます。
さらに小学校英語のテストは書く力ではなく聞く力に重点を置いています。
単語を書くところは選択肢から選んだり、書き写すのが中心。
書くことが苦手なお子さんにも取り組みやすいテスト形式になっています。
5・6年生から成績もつきますが、英語の4技能の聞く・話す力が評価ポイント。
小学生にとっては無理のない評価の仕方になっています。
発表力は英語が苦手なお子さんにはハードルが高いかも…!
英語が苦手になる5つの理由
小学校で英語活動が始まり『英語は楽しい』と感じるお子さんは多いです。
一方でこんな声も。
3・4年生までは英語が好きだったのに5・6年生から英語がわからなくなった
5・6年生で英語が苦手になる主な理由には5つあります。
急に内容が難しくなる
3・4年生の英語活動は
- ゲーム・歌・ペアでの活動中心
- 文字の読み書きはしない
- テストはない
ゲームや歌もあり『英語が楽しい』と思える内容です。
質問も答えもシンプルで英語のやりとりを楽しむことができます。
一方5・6年生の内容は
- リスニング活動が中心
- 文字の読み書きがある
- テストがある
英語でのやりとりは減り、リスニングに力を入れています。
これは5・6年生の授業が『相手の話を理解する活動』を重視しているため。
また、自分が思ったことを英語で発表する機会も増えてきます。
教科なのでテストも始まります
知らない単語が多い
小学校英語で学習する単語は思ったよりも多いです。
2020年当時は600〜700語だったところが2024年の教科書改訂で700〜800語へ。
教科書によっては800語を超えるものも!
実はこの単語数は教師が取り扱う数字で生徒が覚える数ではありません。
子どもたちは授業に出てきた単語を使ってやりとりをしていますが『なんとなく』理解して終わり。
単語を覚える必要はないので、授業で使って終わることが多いのです。
5・6年から急に英語が難しいと感じる理由の一つは単語の意味がわからないこと。
単語や文章の意味がわからないと英語は楽しくありませんよね。
小学生でもある程度の単語は必要なんですよ!
単語が読めない
このお悩みが一番多いです。
読み書きの力をつけていないので単語が読めない子が多いのも事実。
アルファベットを書くのが苦手なお子さんも出てきます。
単語が読めないとペアで英語のやりとりをするときなど困ることも増えますよね。
さらに高学年になると英語のやりとりがスムーズに出来ないことを恥ずかしいと思うことも。
積極的に発言しないお子さんも出てきます
英語が聞き取れない
聞く・話すを中心に取り組むので5・6年生の授業ではリスニングに取り組む時間が多いです。
英語に慣れていないお子さんにとっては聞き取れないので英語を苦手に感じてしまいます。
聞き取れない理由は英語に触れる時間が少ないから。
英語の授業でやりとりの時間が多ければ聞き取る力も伸びるのですが、残念ながら3・4年生と比べるとその時間は減っています。
リスニングはテストの評価もあるのでさらに苦手と感じるかもしれません
できないから楽しくない
小学生で英語を学ぶ上で一番大事な英語が楽しいという感覚。
最近では小学校英語を先取りしているご家庭も増えています。
つまりクラスで英語がわかる子とわからないままスタートした子の差がすでに開いてしまっている状況。
英語の授業で重視されている発表の場は『わかる子』にとっては楽しいですよね。
一方で『わからない子』にとっては苦手な授業になってしまいます。
レベル差が広がってしまうんですね…
英語が楽しくなる学習方法
お子さんがすでに英語を苦手と感じている場合まず大事なのは無理をしないこと。
無理に学習を進めるのはますます英語嫌いにしてしまう危険性もあります。
中学校前の英語は英語が楽しい、やってみたいと感じることが大事です。
ここでは小学校の英語を楽しく学ぶために今すぐできることをご紹介していきます。
親子で英語を楽しむ
英語は言葉なので相手とのやりとりで身につく教科です。
お子さんが使う学校の教科書や宿題には積極的に興味を持ってあげましょう。
子どもは自分が学んでいることに親が関心を持ってくれると学習意欲がアップします。
日常には英語が溢れているので知らない単語を一緒に調べたり、英語のアニメを一緒に観るなど身近なことで英語を取り入れるのもポイントです。
『英語が苦手』という保護者の方にも一緒に英語を学ぶ良い機会になるかもしれませんね。
Netflixには英語で楽しめるいろんなアニメがあるのでぜひ活用してみてください。
英語も理科も学べる「せかいはふしぎでできている!」はおすすめの一つ!
フォニックスを知る
英語が苦手になる理由のナンバーワンは単語を自分で読めないこと。
単語が読めないと発話もできないのでぜひ文字が読めるようになるルールを覚えましょう。
英語の文字が読めるようになる音と文字のルールをフォニックスといいます。
単語の読み書きができると英語に対する自信がグッと上がります。
初めて見る単語もこのルールで7割は読めるようになるのがフォニックスの良いところ。
文字が読めるようになると単語を覚えられるようになるので、学校でも自信を持って発表できるようになります。
きれいな発音で英語を発話できるようになるメリットも!
『フォニックスを知らない』という保護者の方も多いかもしれません。
大人が英語を学ぶ際にもとても役立つのでぜひ一緒に学んでみてくださいね。
フォニックスを身につけて文字を読める・書けるようにする方法はこちらをご参考ください。
教科書を音読する
小学校で使用する英語の教科書と絵辞典にはどの出版社のものにも音源が取れるQRコードがついています。
英語を学習する時には必ず音と文字を連動させて学習することが必須。
英語が話せないと授業が楽しくないので授業の前にはぜひお子さんと一緒に予習してみましょう。
予習と言っても教科書のQRコードを読み取って一緒に聞いて繰り返して声に出して言うだけです。
国語の宿題にもある音読と似ています。
実際に声に出して練習することで学校で発言する時にも自信を持って発表できるようになります。
無料の音源は最高の学習ツールなのでぜひ、親子で一緒に声に出して練習してみてください!
中学校に行っても役立つ音読(声に出して繰り返して言う学習)を小学生のうちに身に付けておきましょう。
高学年で英語学習をマスターする方法はこちらです。
まとめ:英語が苦手にならないために
この記事では英語が苦手になる理由とその解決方法をくわしく解説してきました。
大人が思っているよりもかなりボリュームがある小学校英語。
せっかく小学校で英語の授業があるなら中学校では「英語が好き」でスタートしてほしいですよね。
英語を楽しく学び続けるためのヒントはこの3つ
小学校で英語が苦手にならないためには
- 親子で一緒に英語を楽しむ
- フォニックスを学ぶ
- 教科書をしっかり活用する
読み書きを身につけておくことがポイントなんですね!
英語は中学・高校・大学までずっとお付き合いしていく大事な教科。
小学生のうちに苦手な教科にしてしまうのはとても残念なことです。
英語を学ぶことでお子さんの可能性はこれから確実に広がっていきます。
ぜひ今回の記事でご紹介した方法を活用して英語嫌いにならない工夫をしてみてくださいね。
Nothing is impossible!
可能性は無限大だよ!
最後まで読んで頂きありがとうございました。